気になる本とモノ
読書した本や気になるモノの記録です。
あらすじとお気に入りの言葉をまとめる
メモブログなのでネタバレあります。
2007
評価 ☆☆☆ 川端裕人 角川書店
命の大切さが伝わる度 ☆☆☆
2007年の読書感想文課題図書の
「てのひらの中の宇宙」。
ガンが再発した母親を持つ家庭を描いた小説ですが、
ちょっと子ども向けにしては
内容が難しいのでは、というところがありまして、
小説の世界に入り込むのが、
ちょっと難しい気がします。
ただ、テーマは壮大な宇宙と命の話なので、
読書感想文の骨格はつくりやすいはずです。
◆「てのひらの中の宇宙」のあらすじ
妻、京子がガンの再発で入院している中、
息子ミライと娘アスカと3人暮らしを続けている崇。
母親の助けも受けているが、子ども達は
自然に対する興味がいっぱいで楽しい暮らしを続けている。
生物に興味を持ち始めたミライと話しつつ、
タカシは巨大カメを主人公にした子ども向けの話を書き始めていた。
宇宙の生成とかかわる話だったが、
一方でミライは不思議なおにいちゃんと出会う、という。
それは虫に夢中になっていた少年時代の崇自身だった。
◆「てのひらの中の宇宙」の気になることば
33 人間は死んだら空気に溶け込むけど、それを草や木が食べる。草や木の中には人間だって入っている。…ママが死んだときの話として。
172 ぼくたちは、何にも護られることなく、直接、宇宙の巨大さの前に晒されている。
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2007
評価 ☆☆☆ 島村木綿子作 菊池恭子絵 国土社
楽しめる課題図書度 ☆☆☆☆
これも2007年の青少年読書感想文全国コンクール
の5・6年生の課題図書です。
ファンタジーのようなほのぼのとした山暮らしが
のどかに綴られています。
美しい自然描写もあるし、
意外な出会いも満ち溢れていて、
宮沢賢治や新美南吉のような
動物たちの楽しみが満ちている本でした。
◆「七草小屋のふしぎなわすれもの」のあらすじ
七草ヶ岳の途中にある七草小屋で
大学卒業後、働き始めた今井草介さんは、
小屋に残された不思議な忘れ物を手にして、
山の動物たちと意外な交流を深めます。
目覚まし時計を欲しがったアナグマ、
がさぐるまを持った風の管理人、
吹雪の時に出会った懐かしい二人の子どもには
毛布をかけてあげます。
さらに、動物を冬眠から目覚めさせるオカリナ、
動物が人間になれる月の光の結晶、
台地に眠る土地の記憶を目覚めさせるタカラガイ…
小さなわすれものが自然の美しさにつながる、
というアイデアがとても不思議です。
◆「七草小屋のふしぎなわすれもの」の気になる言葉
6 ダケカンバがわずかにのこった黄色い葉っぱを、チョウのように空へ飛ばしています。
小屋の出入り口のわきにあるドウダンツツジも、すっかり葉を散らして、根もとを真っ赤に染めていました。
…こういう鮮やかな自然の描写も楽しめる本でした
46 わっしは、このあたりの風のことをいっさいまかされとる、風の管理人ですじゃ。
145 波の音と、潮の香りが、いっきに草介をつつみます。…タカラガイで山の中に海が現れる場面。
ラストらしい盛り上がりですね。
↑読んでいただいてありがとうございました。
よろしければクリックを。
楽しめる課題図書度 ☆☆☆☆
これも2007年の青少年読書感想文全国コンクール
の5・6年生の課題図書です。
ファンタジーのようなほのぼのとした山暮らしが
のどかに綴られています。
美しい自然描写もあるし、
意外な出会いも満ち溢れていて、
宮沢賢治や新美南吉のような
動物たちの楽しみが満ちている本でした。
◆「七草小屋のふしぎなわすれもの」のあらすじ
七草ヶ岳の途中にある七草小屋で
大学卒業後、働き始めた今井草介さんは、
小屋に残された不思議な忘れ物を手にして、
山の動物たちと意外な交流を深めます。
目覚まし時計を欲しがったアナグマ、
がさぐるまを持った風の管理人、
吹雪の時に出会った懐かしい二人の子どもには
毛布をかけてあげます。
さらに、動物を冬眠から目覚めさせるオカリナ、
動物が人間になれる月の光の結晶、
台地に眠る土地の記憶を目覚めさせるタカラガイ…
小さなわすれものが自然の美しさにつながる、
というアイデアがとても不思議です。
◆「七草小屋のふしぎなわすれもの」の気になる言葉
6 ダケカンバがわずかにのこった黄色い葉っぱを、チョウのように空へ飛ばしています。
小屋の出入り口のわきにあるドウダンツツジも、すっかり葉を散らして、根もとを真っ赤に染めていました。
…こういう鮮やかな自然の描写も楽しめる本でした
46 わっしは、このあたりの風のことをいっさいまかされとる、風の管理人ですじゃ。
145 波の音と、潮の香りが、いっきに草介をつつみます。…タカラガイで山の中に海が現れる場面。
ラストらしい盛り上がりですね。
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2007
平和の種をまく ボスニアの少女エミナ
評価 ☆☆☆ 大塚敦子 岩崎書店
コミュニティ・ガーデンが分かる度 ☆☆☆☆☆
2007年の青少年読書感想文全国コンクール
の5・6年生の課題図書です。
小学5、6年生向けですが、
これだけの薄さながらも
中身は重いですね。
ボスニアの戦乱の最中に、
生まれた少女エミナが
コミュニティ・ガーデンという
“市民農園”のような畑を通じて、
交流を深めていく過程が紹介されています。
◆「平和の種をまく」の感想
ボスニアを舞台にした本は昨年の課題図書
「オシムの言葉」以来です。
皮肉な言い回しで人気を得ているオシム監督と
美しい景色をまじえたエミナ。
ボスニアの内乱状態と今の平和の大切さが、
写真で感覚的に分かるのが、
「平和の種をまく」の良さでしょうか。
◆「平和の種をまく」のあらすじ
ボスニア・ヘルツェゴビナに住むボスニアクの
小学5年生の女の子、エミナ。
家族で住む家は戦争で壊されたため、
建て直し中です。
でも、直しているのは国全体で、
コミュニティ・ガーデンという畑で
食糧を作り、地域の人との交流も深めています。
畑でであった人には、家族を戦争で失った人が
たくさんいます。
でも、エミナはかつては敵の民族だった
セルビア人の少女ナダと友だちになりました。
◆「平和の種をまく」の気になる言葉
14 コミュニティ・ガーデンというのは、みんながそれぞれ割り当てられた
区画を耕す、共同農園みたいなもの。
29 ふつうの人は、だれも、戦争なんかしたくなかったのに。
31 地雷原で地雷を踏んで血まみれになっている靴。「自由につくってみて」と粘土を渡されて、エルディンがつくった。…カラフルな粘土でつくられた悲しい粘土細工です。
41 戦争で心や身体に障害を負った人々へのワークセラピー…コミュニティ・ガーデンの目的として
↑読んでいただいてありがとうございました。人気blogランキングに参加しています。
評価 ☆☆☆ 大塚敦子 岩崎書店
コミュニティ・ガーデンが分かる度 ☆☆☆☆☆
2007年の青少年読書感想文全国コンクール
の5・6年生の課題図書です。
小学5、6年生向けですが、
これだけの薄さながらも
中身は重いですね。
ボスニアの戦乱の最中に、
生まれた少女エミナが
コミュニティ・ガーデンという
“市民農園”のような畑を通じて、
交流を深めていく過程が紹介されています。
◆「平和の種をまく」の感想
ボスニアを舞台にした本は昨年の課題図書
「オシムの言葉」以来です。
皮肉な言い回しで人気を得ているオシム監督と
美しい景色をまじえたエミナ。
ボスニアの内乱状態と今の平和の大切さが、
写真で感覚的に分かるのが、
「平和の種をまく」の良さでしょうか。
◆「平和の種をまく」のあらすじ
ボスニア・ヘルツェゴビナに住むボスニアクの
小学5年生の女の子、エミナ。
家族で住む家は戦争で壊されたため、
建て直し中です。
でも、直しているのは国全体で、
コミュニティ・ガーデンという畑で
食糧を作り、地域の人との交流も深めています。
畑でであった人には、家族を戦争で失った人が
たくさんいます。
でも、エミナはかつては敵の民族だった
セルビア人の少女ナダと友だちになりました。
◆「平和の種をまく」の気になる言葉
14 コミュニティ・ガーデンというのは、みんながそれぞれ割り当てられた
区画を耕す、共同農園みたいなもの。
29 ふつうの人は、だれも、戦争なんかしたくなかったのに。
31 地雷原で地雷を踏んで血まみれになっている靴。「自由につくってみて」と粘土を渡されて、エルディンがつくった。…カラフルな粘土でつくられた悲しい粘土細工です。
41 戦争で心や身体に障害を負った人々へのワークセラピー…コミュニティ・ガーデンの目的として
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2007
泣き虫しょったんの奇跡
-サラリーマンから将棋のプロへ-
評価 ☆☆☆☆ 瀬川晶司 講談社
感想文の書きやすさ ☆☆☆☆☆
今年2007年の課題図書。
一度はあきらめたプロ棋士の道をあきらめず、
日本将棋連盟に嘆願書を提出して、
プロ棋士との試験対局でプロから3勝を上げて
プロになった瀬川さんの半生記。
今年の青少年読書感想文全国コンクールの
高等学校の部では一番書きやすい本でしょう。
◆「泣き虫しょったんの奇跡」のあらすじ
地味な小学生だった著者が
小学校の恩師、五年九組の担任、苅間澤大子先生、
向かいに済んでいた幼馴染、渡辺健弥くん
そして、近くの将棋センターの指導などで
中学生の全国将棋大会で優勝する。
しかし、優勝できずに将棋から決別した渡辺君と
棋士を育てる奨励会に入会した僕の運命は
決定的に分かれてしまう。
そして、三段に上がってから停滞を続け
年齢制限である26歳までに
プロの条件である四段に昇格できなかった。
「なぜもっとがんばらなかったんだ。時間は、ありあまるほどあったのに。
こんなことになるなら、もっとがんばればよかった」
という激烈な思いを抱きつつ、プロの世界を去る。
しかし、再び将棋をはじめて全国アマ大会に出場。
次々とプロ棋士を破り、ついには八段という高段者も破る。
日本将棋連盟にプロになれる門戸解放を陳情し、
ついに、プロとの試験対局で3勝を上げて、
プロになるという念願の夢を実現します。
◆「泣き虫しょったんの奇跡」の感想
奨励会というあまり知られていない世界を
プロになれなかった、いわば敗者から描いた
とても珍しい本です。
そして、プロ棋士になるための厳しさ、
棋士になるために支え続けてくれる周囲の優しさ
などひしひしと伝わってきます。
だが、一番の読み所はさまざまな強さではないでしょうか。
「将棋の強さとは一通りではないのかもしれない」
と気づいた著者は、社会人、そしてアマという経験を生かして
八段というプロ中のプロを破ることができました。
「5三桂」
アマを経験したことが新たな強さとなった
この一手がプロへの道を開いたように思いました。
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◆「泣き虫しょったんの奇跡」からの気になる言葉
21 会ったこともない人たちの前に自分の姿をさらし、熱烈な期待も、無責任な批判もすべて受け入れる。それがアマチュアとは違うプロの義務なのだ。
64 健弥くんのほうは僕を「しょったん」と呼んでいる
218 将棋を一生かけて窮めていくことは、なにもプロだけの特権ではないのだ
233 コンピュータなにいざ知らず、実力に大差ない人間どうしが勝負するとき、勝敗を分けるもっとも大きな要素は、プレッシャーがあるかどうかなのだ。
237 将棋の強さとは一通りではないのかもしれない
335 僕はふと、とても奇妙な一手を思いついた。それはとても素朴な、というよりむしろ素人くさい手だった。将棋に精通していればいるほど、ありえないと一笑に付すような手だった。将棋に精通していればいるほど、ありえないと一笑に付すような手だった。-だが局面を見れば見るほど、その手しかないように思えてくる。
-サラリーマンから将棋のプロへ-
評価 ☆☆☆☆ 瀬川晶司 講談社
感想文の書きやすさ ☆☆☆☆☆
今年2007年の課題図書。
一度はあきらめたプロ棋士の道をあきらめず、
日本将棋連盟に嘆願書を提出して、
プロ棋士との試験対局でプロから3勝を上げて
プロになった瀬川さんの半生記。
今年の青少年読書感想文全国コンクールの
高等学校の部では一番書きやすい本でしょう。
◆「泣き虫しょったんの奇跡」のあらすじ
地味な小学生だった著者が
小学校の恩師、五年九組の担任、苅間澤大子先生、
向かいに済んでいた幼馴染、渡辺健弥くん
そして、近くの将棋センターの指導などで
中学生の全国将棋大会で優勝する。
しかし、優勝できずに将棋から決別した渡辺君と
棋士を育てる奨励会に入会した僕の運命は
決定的に分かれてしまう。
そして、三段に上がってから停滞を続け
年齢制限である26歳までに
プロの条件である四段に昇格できなかった。
「なぜもっとがんばらなかったんだ。時間は、ありあまるほどあったのに。
こんなことになるなら、もっとがんばればよかった」
という激烈な思いを抱きつつ、プロの世界を去る。
しかし、再び将棋をはじめて全国アマ大会に出場。
次々とプロ棋士を破り、ついには八段という高段者も破る。
日本将棋連盟にプロになれる門戸解放を陳情し、
ついに、プロとの試験対局で3勝を上げて、
プロになるという念願の夢を実現します。
◆「泣き虫しょったんの奇跡」の感想
奨励会というあまり知られていない世界を
プロになれなかった、いわば敗者から描いた
とても珍しい本です。
そして、プロ棋士になるための厳しさ、
棋士になるために支え続けてくれる周囲の優しさ
などひしひしと伝わってきます。
だが、一番の読み所はさまざまな強さではないでしょうか。
「将棋の強さとは一通りではないのかもしれない」
と気づいた著者は、社会人、そしてアマという経験を生かして
八段というプロ中のプロを破ることができました。
「5三桂」
アマを経験したことが新たな強さとなった
この一手がプロへの道を開いたように思いました。
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◆「泣き虫しょったんの奇跡」からの気になる言葉
21 会ったこともない人たちの前に自分の姿をさらし、熱烈な期待も、無責任な批判もすべて受け入れる。それがアマチュアとは違うプロの義務なのだ。
64 健弥くんのほうは僕を「しょったん」と呼んでいる
218 将棋を一生かけて窮めていくことは、なにもプロだけの特権ではないのだ
233 コンピュータなにいざ知らず、実力に大差ない人間どうしが勝負するとき、勝敗を分けるもっとも大きな要素は、プレッシャーがあるかどうかなのだ。
237 将棋の強さとは一通りではないのかもしれない
335 僕はふと、とても奇妙な一手を思いついた。それはとても素朴な、というよりむしろ素人くさい手だった。将棋に精通していればいるほど、ありえないと一笑に付すような手だった。将棋に精通していればいるほど、ありえないと一笑に付すような手だった。-だが局面を見れば見るほど、その手しかないように思えてくる。
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