気になる本とモノ
2007
「現代病」ドライマウスを治す
感想☆☆☆ 斎藤一郎 講談社+α新書
口の中が乾いてしまうのは
「ドライマウス」(ゼロストミア、口腔乾燥症)
という症状なんですね。
この症状を専門に受け付ける病院、
鶴見大学歯学部付属病院のドライマウス外来の教授が
一から説明してくれる本です。
治療法から原因分析、
対策に使われる保湿ジェル、
そして自宅でもできる予防体操などの対策も紹介しています。
◆「「現代病」ドライマウスを治す」のあらすじ
患者八〇〇万人、予備軍三〇〇〇万人にもなる、というドライマウス。
「粘膜保護作用」など唾液の五つの効能を紹介した後、
ドライマウスの原因と治療法を紹介します。
シェーグレン症候群、脳血管障害の麻痺という
病気を原因にするものから、
ストレス、老化、筋力低下などの一般的なこと、
さらに、がん治療などの放射線障害も。
そして、いちばんの原因は薬の副作用なんだそうです。
高齢者にドライマウスが多いのも、薬のせいだとか。
正しく噛むための練習や顔の筋肉のトレーニング、
口の働きから始めるアンチエイジングなども紹介しています。
薬の副作用が原因な場合もあるので、
顔の筋肉トレーニングなどが大切なんですね。
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◆「「現代病」ドライマウスを治す」の気になる言葉
4 鶴見大学歯学部付属病院では二〇〇二年十一月にドライマウス外来を開設しました。
12 ドライマウス(口腔乾燥症)
17 専門用語で「ゼロストミア」(Xerostomia 口腔乾燥症)
45 唾液の重要な五つの役割 「消化作用」「抗菌作用」「粘膜保護作用」「粘膜修復作用(若返り作用)」「歯の保護・再石灰化作用」の五つ
46 抗菌作用をもたらすのは、唾液中に含まれるラクトフェリン、リゾチーム、ラクトペルオキシダーゼ、免疫グロブリンなどの抗菌物質です。
51 上皮細胞成長因子はEGFと呼ばれるタンパク質で、皮膚などが傷ついたときに、血液、汗、唾液などを通じて供給され、傷跡を残さずに修復する作用を持っています。-唾液には皮膚を修復する力がありますから、医学的な根拠がきちんと存在していたわけです。
58 コルチゾールは涙にだけではなく、唾液にも含まれています。ムシャクシャしたときにやけ食いをする人がいますが、たしかにモノを食べるとすっきりするものです。このもコルチゾールが放出されているからだと考えられます。
69 食事をしなくても、実は噛むという行為だけでも満腹中枢が刺激されることが分かっているのです。
70 ダイエットに苦心している人は、食事前にガムを噛むという方法を試してみるのもいいと思います。
88 患者さんの中で、最も多いのが「薬の副作用によるドライマウス」の患者さんです。
108 どの原因から起こったドライマウスにも効果があるのが、「人口唾液」や「保湿ジェル」です
148 「よく噛んで食べる」ということが、日常生活における一番のトレーニング
171 もともと口腔粘膜は吸収率が高いことで知られています
177 独立行政法人の国立健康・栄養研究所では、「『健康食品』の安全性・有効性情報」というウェブサイトを開設しています